2013年12月26日木曜日

パクル姿、PACK, BAG


p-k音の英語…



『中国語図解辞典』より



画像に ついて
『中国語図解辞典』(大修館書店、1933)から 借用させて いただきました。ごらんの とおり、中国鉄道の 駅風景で、いろいろな 荷物が ハコbox型・フクロbag 容器に フクメラレ(ホウソウ[包装]され)ハコバレ ゆきます。手荷物baggage、小荷物package、箱入り[箱装]貨物、袋入り[袋装]貨物 など。

 

パクル・フクム・ヒッカク など
これまで、日本語と 漢語の p-k ついて、いろいろ 考えて きました。ひとくちに p-k音語と いっても、日本語 2音節動詞 だけ でも ハク[吐・掃・佩]・ハグ[]・ヒク[弾・引]・フク[吹・葺]・ヘグ[剥・折]・ホク[祝・祷・呪] などが あり、それらの 語音 からp-k音日本語の 共通基本義を さぐりました。そのうえで 漢語の p-k音と 比較し、日漢 p-k音語の 共通基本義を さぐって きました。

おなじ 要領で、こんどは 英語の p-k音語を とりあげ、日本語・漢語と 比較して みます。いちおう 英語辞典 なども チェックした つもり ですが、例に よって イズミ流の「誤解・偏見・独」に よる ミスも ある かも しれません。お気づきに なりましたら、お教え ください。

 

パクル姿、bag, box, pack
pack ツツミ[]。荷物を ハコ フクロ フクマセルパクパク・パクル 姿 です。

bag フクロは、pack 破裂音p, k 濁音 b, g 変化した だけ。基本義は 共通です。  

おなじ 要領で、baggage手荷物はpackage小包と 同類語です。 

boxハコは、ポックリ あなが あいた 姿。また、 パクパク・パクル 姿です。 

bucketバケツは、水などを パクル 姿の 容器。

pocketポケットは、small bag。漢語では、口袋koudai、布袋budaiなどと いいます。タイdegdai t-k タイプの コトバで、「ツギツギ 中身が 交代する」姿を 表わします。 その点で、タイ[] ホウ[] コトバの 発想法や 音韻感覚が ちがいます。
日本語「パクリ・パクル・フクロ」、「フックラ・フクレル・フクロ」、漢語音ホウbogbao、英語音pack, bag, boxなどは、p-k音の 基本義 民族の ワクを こえて 共有されて いることの アカシと いって よい でしょう。



ハグ姿・パクル姿・ハム姿
パクリ・パクル」などと いうと、あまりにも 通俗的で、マジメで ないと 思われる かも しれませんが、そういう「通俗的すぎる」コトバの なかに、しばしば「真実」が ふくまれれて いる ことが あります。たとえばphago-というp-k音英語。辞典には、「食べること」に かんする ギリシア語 から 借用の 造語要素と 解説されて います。どうして そういう 意味に なるのか、リクツで 考えて いても、さっぱり わかりません。p-k 語音から「パクリ・パクル」姿と 解釈すれば、すべて すっきり ツジツマが あって くると 思います。

beachハマ<[]は、波が 岸辺を ハム[食]・ハグ[]・パクル ところ。パクパク・パクル 姿は、ハグ[] 姿で あると ともに、ハム[食]姿でも ある わけです。⇔ハクpiukbao

 

ハグ・ヘグ[剥]姿
バクテリアbacteria いえば、細菌の こと ですが、辞典には「語根bak-( staff used for supportつっかい棒) からの 派生語」と 解説されて います。顕微鏡で 見れば、棒切れの姿に 見えると いう こと でしょうか。そういえば、漢語の ボウpungbang p-k音です。             

おなじ 語根bak- もつ imbecileは、「精神弱者、バカもの」などと 訳されて います。「つっかい棒」が どうして「精神薄弱者、バカもの」に 通じるのか、すこし 分かりにくい のです が、「つっかい棒」は 主役では ありません。どこにでも 転がって いる 棒きれで 間にあう から と、バカに されやすい ワキ役です。東洋でも 西洋でも、おなじ ような 発想から おなじ ような 語音が 生まれた いう こと でしょうか。

漢語「精神弱・痴」の「ハク[薄・白]は、ともに p-k音語で、「ハガ[]されて、薄く白っぽく なった」姿です。日本語の「バカ」も、動詞ハグ[] バク[] 同族語と 考えられます。

こうして、日漢英の p-k音語が ゾロゾロ つながって いる 姿が 見えて きます。

 

はがれる 姿、はなれる 姿
book本は、どうして p-k なので しょうか?辞典には、語根bhago-(beech treeブナの木) からの 派生語と して、beech, book, buckwheatソバの実を あげて います。beech tree 皮を ハギ とって モジを 書きつけ、buckwheat カラを ハギとって 食料に した 生活の 中で 生まれた コトバ かと 思われます。
参考 までに いえば、漢語 モク・ボクmukmu もとm-k音の コトバ。落葉樹の ばあい、春・夏 には ムクムク・メキメキ 成長しますが、秋・冬 には 葉を ハギ[]とられます。また、日本漢字音が モクと ボク 両方 ある のは、b-音と m-音が ともに クチビルの 音で、交替しやすい  から です。モク・ボク[] なども おなじ。



「木の枝」に 当たる 英語は branchだけかと 思ったら、もう ひとつ bough ありました。語根bhaghu-(arm,  bough) 派生語で、とくに 大枝main branch よぶコトバ。本体 から ハガレ[剥]て、ワキ[] デル 姿です。

back 背中。人は、自分の セナカを 見る ことが できません。だれかに 刀で ハギとって 見せて もらう 方法も ありますが、もっと 安全で 便利な 方法が あります。カガミを つかえば、自分の セナカを ハギとって、ハッキリ 見せて もらえます。

p-k 漢字 ハイpuegbei 字形は、「二人の 人が せなかを 向けあった」姿と 解説されて います。基本的には そのとおり ですが、じっさい には「(せなか・うしろ・うらがわ)」、「ソムク」、「セオウ」などの 意味にも つかわれて います。語音と しては、ハクplukbao ちかく、日本語の ハグ[]にも ちかい 語音です。ついでに いえば、日本語の「(目を) ムク[]」姿は、「(目を) ムク[](ハグ)」姿です。   

baconベーコンは、「豚の ワキ腹肉を 塩づけに して 燻製に した もの」、つまり「ワキ腹から ハギ[] とった 肉」です。この ワキ[]も、動詞 ワク[分・別] 名詞形 であり、ハグ[] ちかい 語音です。

 

ハギトル、ヒキシメル 姿
語根 fag-(to fastenしっかり 留める) からの 派生語を 紹介します。「ハギトル、ヒキシメル、ヒッツカム、ヒキトメル」姿と 解釈できます。

compact1は、余計な 分が ハギとられ、引き締まった 姿。⇔バクbiuakfu

pay1は、所持金の 一部を ハギとって 支払う こと。

peace平和。appeaseなだめる。pacific平和な。pacify静める。波風 立てる 要素を ハギトリ、ヒキシメル 姿。

pactは、約束。ヒッツカミ、ムヒキシメル姿。

paganは、異教徒。異教に ヒカレハギとられた 人々。

page1は、ページ。11枚 ハグ、ハグルもの。

 

ヒク、ツツク 姿
peak頂上。pike 先端部分。  

pickツツク。日本語のp-k ヒク[弾・引] 当たる コトバ。pickerつつく人(道具)well-picker井戸掘り技術者。⇔ヰヒカ[井氷鹿](記。神武)

pikeは、尖峰を いただく 山。頂上に 向かって、ほそく トガル 姿。pike ローマ字式に よむと、ピケ。日本語の ヒゲ[] 通じる姿。

pieceは、ピン などで つきさされ、ヒキさかれて できた 破片。

peachは、モモ[]。バラ科 植物。pickトゲの ある 木。 

pigは、ブタ[]。イノシシの 仲間。猪突猛進、エモノを ビックリさせ、pickする 動物。 

 

ヒッカク姿
語根peig-(to cut切る, mark記す) からの 派生語を 紹介します。

file2ヤスリ。この 字形に -k, -g音は 見あたり ませんが、もとは ハグ[]・ハグル[] 通じる p-k音語 だった のでしょう。 

picture絵。原始時代の 絵は、「ヒッカク」(ヒク[弾・引]・ハグ[])もの でした。

pigment絵の具。実態は、「ハギトル」道具 から「ツケル[]・ツグ[接・継]」道具に 変化して います。  

depict描く。⇔ヘキpekpi(ハモノで 切り裂く)。ビョウmiogmiao

 

ペコペコ、ヘコム姿
語根bheug-(to bend曲げる) からの 派生語を 紹介します。

bow3弓。 bow2ひざ、腰を 曲げる。ベコベコ、ヘコム 姿。マグ[曲・枉] bowは、語頭子音b, m 交替か?

bog湿地。ヘコム 地形。

page小姓。主人の ワキに ヒカエル 小者。⇔ボクbukpuしもべ。biegbi。召使の女。

 

日漢英 p-k 比較の まとめ
ひさしぶりに かなり 時間を かけて、日漢英 p-k音語の 比較作業を やって みました。これまでは どうしても 日漢 p-k音語の 比較が 中心でしたが、こんどは 予想以上に 日英 p-k 比較資料が たくさん 出てきて、たのしみ でした。

年末が せまって きて、p-k 英語に ついて あまりていねいな 報告が できなかった のは ざんねん ですが、これで いちおうの クギリと させて いただきます。

きょう1226、テレビが「安倍首相靖国参拝、米国は『失望』」と 報道して いました。

反射的に、わたしは「日米開戦」(1941.12.8)の 号外 思いだし ました。
思想・信条は 個人の 自由 です。しかし 日本国の 首相の 言動は、慎重さが もとめられます。中国・韓国を 敵に まわし、アメリカ まで 「失望」させて おいて、いったい どう やって 日本国の 安全・発展 期待できる ので しょうか?安倍首相が いわれる「積極的 平和主義」とは、東条英機 首相 時代の「八紘一宇」、「大東亜共栄圏」と おなじ 路線 なので しょうか?与党・野党を 問わず、日本の 政治家たちに、もっと しっかり 議論して ほしい。いや、国民 ひとり ひとりが ホンネで 議論し、政治家に 注文を つけるべき 時期に なった ように 思います
 

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