t-n音と s-p音の 漢語・英語
これまでの 予定では、t-n音と s-p音の 漢語と 英語を1回で すませる ことに していました。ところが いざ とりかかって みると、t-n音と s-p音の 分布状態は、日本語・漢語・英語に よって バラバラで、ヒトスジナワでは ゆかない ことが 分かって きました。
たとえば t-n音語に ついて いえば、日本語では 2音節動詞が 成立して いない など きわめつきの 少数派 でしたが、漢語では
むしろ
多数派の
よう
です。かと
思うと、英語では
また
少数派の
よう
です。
また s-p音に ついて いえば、日本語では 擬声・擬態語・2音節の 動詞・名詞の 語彙数 など から 見ても、多数派とは
いえませんが
一定の
役割を
はたして
いる
よう
です。これに
くらべて、漢語では
もともと
上古漢語の
時代から
ごく
少数派
だった
ようで、現代漢語では
[音節一覧表]を 見ても s-p などの 表記は 見られ ません。たとえば、上古音 シフsiep渋の 語尾子音pが 脱落して、se (母音終り)と なって います。現実の 発音が 変化しても、その コトバに こめられた 意味は「もとのまま」と
いう
「暗黙の
約束」の
もとで、コトバが
通用して
います。ぎゃくに
いえば、現代音を
いちど
上古音に
もどして
からで
ないと、その
コトバの
基本義を
とらえ
にくいと
いう
ことです。
英語では、漢語よりは おおくの s-p音語が 成立して いる ようです。また、sprayシブキ, spreadヒロゲル, springハル, splendidスバラシイ など、なんとなく
日本語の
s-p音や p-r音との 対応関係を 暗示する ものも あります。「なんとなく…暗示」では、どうにも
なりませんが、もし、さらに
日英の
s-p, p-r, s-p-r音を 調べあげ、対応関係を たしかめる ことが できれば、たしかに
スバラシイ
こと
だと
思います。
そんな しだいで、「イソ[急]ガバ マワレ!」今回は まず漢語のt-n音、s-p音に しぼって 作業を すすめる ことに いたします。
t-n音 漢語の
基本義を さぐる
さきほど「漢語の 世界では、t-n音は 多数派」と いいましたが、具体的に
t-n音の 漢字数は どれくらい でしょうか? 正確な 字数は 分かり にくい のですが、とにかく かぞえるのが イヤに なる ほど たくさん あります。じっさいには、漢和辞典の 日本漢字音別に 列挙された 漢字数を 数える ことに なる でしょう。てもとに
ある
『学研・漢和大字典』で
見ると、タン・ダンが
1位、テン・デンが 2位、トン・ドンが
3位、チンが4位、ツンは ゼロと なって います。合計数は
500字を こえる ようです。ただし、これらの 数字は ごく おおざっぱな もので、あまり 当てに なりません。上古漢語音と 日本漢字音との あいだに ズレが あり、t-n音 漢語の 定義の 仕方に よって、字数が 変化します。日本漢字音や 現代漢語音で t-n音と される 語音の 中には、上古音で t-m音 だった もので、そのご t-n音に 合流した ものも あります。t-n音と t-m音 では、その 基本義に ついても それなりの ちがいが あり、t-n音 現代漢語の 基本義は それだけ 広義な ものに なったと 考える べき でしょう。
t-n音 漢語の 基本義を どう とらえるか?これまで 採集できた 資料から 手さぐりでさぐって みます。
t-n音には さまざまな バリエーションが ありますが、つまる
ところは
「t + n」の 構造です から、「t-音の 基本義 + n-音の 基本義」という ワクを こえる ことは ない はずです。そこで、t-, n-音の 基本義が 問題に なりますが、わたしは
「日漢英、どの
言語でも、音素段階まで
分解すれば、その
基本義は
ほぼ
共通」と
考えて
います。ここでは、さしあたり
日本語の
分析から
えられた「t-, n-音の 基本義」を テガカリと しながら、漢語 t-, n-音, t-n音の 基本義を さぐる ことに します。
日本語 t-音の 基本義に ついては、t - 以外の 子音を ふくま ない コトバから 推定できます。
t- 単音節語…タ[田・手・誰]・チ[乳・血・道・鉤・茅・父・霊・千]・ツ[津]・ヅ[出]・テ[手・代]・ト[外・門・戸・処・砥・跡・常]。*t-音を 発声する とき、発声器官に 生まれる 感覚。
t-t 2音節語…タタ[楯]・タダ[直]・タチ[大刀・舘・等]・タツ[竜・立・断]・タヅ[鶴]・タテ[楯・縦]・チチ[父]・ツタ[蔦]・ツチ[槌・土・地]・ツツ[筒・管・伝]・ツト[苞]・トヅ[閉]。
n- 単音節語…ナ[菜・魚・中・名・刃・汝・勿]・ニ[荷・土・丹・瓊]・ヌ[沼・瓊-野・寝・去]・ネ[音・鳴・根・嶺・寝]・ノ[野・箭・荷]。*n-音を発声するとき、発声器官に生まれる感覚。
n-n 2音節語…ナナ[七]・ナニ[何]・ナネ[汝姉]・ヌノ[布]・
ここで、これまで
採集できた t-n音 漢語を 列記し、その 基本義に ついて 考える ことに します。漢語音の 表記に ついては、「上古音・漢字・現代音」の 順とし、日本語訳を
ふくめ、ほぼ
『学研・漢和大字典』の
解説に
したがっています。ただ、*印
以下の記述には、イズミ
個人の
解釈も
ふくまれます。また、t-n音 漢語の 基本義を さぐる ための テガカリと して、いくつかの グループに 分けて みましたが、これも「思いつき」程度の もの。あわせて ご教示を おまちします。
ツキデル、ヌケル、アラワレル…タン[袒・誕・綻・壇・旦・丹]
dan袒tan はだぬぐ。ほころびる。*着物を ヌギ、肌を ダス 姿。タン[誕]と 同系。
dan誕dan うまれる。いつわる。*母体から、あらたな
生命が
生まれデル、ナル[成・生]姿。
dan綻zhan ほころびる。*布が
破れて、中身が
ツキヌケて
見える
姿。タン[旦・袒・誕]と 同系。
dan壇tan 土を 盛り、上部を 平らに した 台。祭りや 儀式の 場。*タン[坦]と 同系。⇔タナ[棚]。
tan旦dan あした。あらわれ
出る
さま。*朝の
太陽が
地平線から
ツキデル
姿。
tan丹dan 水銀の 原料。朱色の 絵の具。あかい。*井型の ワクの 中から、あかい 物があらわれ出る 姿。
t’an坦tan たいらか。*たいらな
土の
台。⇔タナ[棚]。
ツキデル、ノビヒロガル、ナリモノ…テン・デン[田・電・顛・巓・天]
den田tian た。平らに 耕した 土地。狩りを する。*平らに ノビデル 姿。
den電dian 稲妻。電気。*「雨
+
音符
申(のびる)」の 会意 兼 形声 モジで、さっと長く のびる イナズマ。
ten顛dian いただき。たおれる。いっぱいに
満たす。*「頁(あたま)+
音符 眞(さかさまに して みたす。たおれる)」の
会意
兼
形声
モジで、眞の
本来の
意味を
あらわす。
ten巓tian 山の いただき。
t’en天tian 天。天に います 最高神。天然。*大の
字に
立った
人間の
頭の
上部の
高く
平らな
部分を
一印で
示す
指事モジ。テン[顛]と 同系。
デン(ドン)と ツキデル、ネマル…テン・デン[殿・澱・臀]
duen殿dian との。しんがり。でんでんと
太鼓を
たたく。また、その
音。*もと、ドッシリ
重い
シリの
姿。やがて、ドッシリした
土台を
構えた
建物の
意、さらに
シンガリを
つとめる
意と
なる。⇔トノ[殿]。
duen澱dian オリ。ヨドム。ヨドミ。*デンと
かまえ、ネマル
姿。
duen臀tun しり。物の 底や 下の 部分。*ドッシリ
重い
シリ。
トントン たたく ナリモノ…タン・ダン[段・鍛・端]
duan段duan きざはし。てだて。手段。*トントンと
上から
下へ
足で
踏み
たたく
ように
して
おりる
石段や
階段の
姿。⇔タナ[棚]・タニ[谷]・タネ[種]。
duan鍛dian きたえる。*上から
下へ
ツチ[鎚]で タタキ つづける ことで、あらたな利器(ハモノ)が ナル[成・生・為] 姿。
tuan端duan 橋。正しい。左右を
水平に
そろえて
持つ。*左と
右とが
そろって、きちんと
立つ
姿。ダン[段] (両側に 垂れ下がる だん)と 同系。
ツンツン・ツノが
出る、ドンドン・重さが ツノル…トン・ドン[屯・頓・沌・鈍・豚]
duen屯dun 下に つかえて 出きら ない。タムロする。村落。*ずっしりと
生気を
こめて
地上に
芽を
出そうと
して、出なやむ
さま。⇔ツノ[角]・ツノル。
tuen頓dun ぬかずく。とどまる。とどめる。とみに。*ずしんと
重く
頭を
地に
つける
姿。
duen鈍dun にぶい。にぶく
する。*金属の
かどが
ずっしりと
重く
ふくれて、とがって
いない
こと。
duen豚tun ぶた。*ドンドン 重さが ツノル 家畜。また、デン[殿]や ツノ(角)の 姿と見る ことも できる。
タム・ツム・シヅム・トドム・トモス…タン・テン・シン[譚・潭・店・点・湛・貪・探・深]
dem覃tan ふかい。およぶ。*底の
深い
ザルの
姿。⇔タム[溜]。
dem譚tan かたる。ふかい。物語。*「言
+
音符 タン 覃」の 会意 兼 形声 モジ。
dem潭tan ふち。ふかい。*深く
厚く、水を
タメル
姿。 ⇔タム[溜]。Dam.
dem湛zhan たたえる。ひたす。シズム。ふかい。ふける。*水が
ふかく
タマル
姿。⇔タム[溜]。Dam.
tam店dian みせ。はたご。*行商では なく、一つの 場所を きめて 家を 構える こと。⇔タム[溜・矯]・トム[止]。
tam点dian ちょぼ。ある 特定の 箇所・部分。ちょっと
くっつける。*ある
場所を
占めた
小さな
しるし。⇔トム[止]・トモス・トモル。
t’em貪tan むさぼる。*財貨を
奥深く
溜めこむ
こと。⇔タム[溜]・タマル・タメル・ツム・ツモル・トム[富]。
t’em探tan さぐる。さがす。たずねる。*穴の
奥の
火を
手で
さぐり出す
さま。シン[深]・タン[潭]などと 同系。⇔トム[尋・求]。
thiem深shen ふかい。ふかまる。ふかめる。*水の
奥ふかい
こと。
s-p音の 漢語
漢語の 中で、s-p音語は ごく 少数です。日本漢字音で
s-p音と なって いる ものは 多数 ありますが、その 大部分は 上古漢語音がts-p, th-pの たぐい であり、これまで
採集できた
s-p音語は siap渋se 1語だけ です。ここでは、ts-p, t-p音を ふくめてs-p音語に ついて 考える ことに します。
s-p音 漢語の
基本義を さぐる
s-p音の 上古漢語が ジュウ(ジフ)[渋] しか 見当たら ないと いう ことは、漢民族にとってs-p音は 「ナジミが うすかった」、「得意な
語音では
なかった」ことを
暗示しています。その点で、『学研・漢和大字典』に
「訓の
シブは
漢語音の
シフの
音訳
からと思われる」(p. 746)と 解説されて いる ことに ついて 疑問が 生じます。漢語 siap渋が孤立した(身近な
単語家族が
見当たら
ない)状態
なのに
くらべ、日本語の
名詞
シブの
まわりには
動詞
シフ・シバル・シビレル・シブル・シボル、名詞
シバ・シビ・シホなどが
あり、さらに2音節 動詞 サフ・スフ・ソフを はじめ 多数の s-p音語が あり、その 系譜を たどる ことが できます。一方的に
s-p音 漢語から s-p音 日本語が 生まれたと 断定する のは 危険だと 考えます。
このあと、これまで 採集できた s-p, ts-p, t-p音 漢語を 列記し、その 基本義に ついて考える ことに します。記述の 仕方は、前記 t-n音 漢語の 項と おなじ 要領です。
あつまる、あつめる、まとめる
姿 (1)…ジュウ・シュウ・ジョウ[十・什・拾・]
dhiep十shi とお。*テ[手]をフレ[触]、トリ集め、まとめ
る 姿。
tiep什zhi 十人 一組の 単位。数多い 物品。*五人一組を
伍と
いう
のと
同類の
語。
dhiep拾shi ひろう。とお[十]。*手で 寄せ集め、まとめる
姿。
あつまる、あつめる、まとめる 姿 (2)…シュウ・ゾウ・ジョウ・セツ[習・襲・雑・集・輯・緝・葺・摺・摂]
diep習xi ならう。 ならわし。*鳥が
くりかえし
羽を
動
かす
姿。
diep襲xi おそう。かさねる。つぐ。*衣服を
重ねる
こ
と。
dzep雑za まじる。まじわる。まじえる。*ボロギレを
よ
せ集めた
衣の
姿。
dziep集ji あつまる。あつめる。つどう。とどまる。とどめる。*たくさんの
鳥が木の
上にあ
つまる
さま。
dziep輯ji 車の こし。あつめる。やわらげる。*車輪の
中心に
車輻が
あつまって
車輪を
成す
さま。
ts’iep緝qi つむぐ。うむ[続]。つぐ。あつめる。とらえる。*麻などの 繊維を 寄せあわせて より糸を つむぐ 姿。
th’iep葺qi ふく。つくろう。*カヤなどで
屋根を
つくる(手で
ハリツケル、ヒッツケル) 姿。⇔サフ[禁・障]・サハル[障]。
tiap摺zhe たたむ。ひしぐ。*羽・紙などを
折り重ねる
姿。
thiap摂she とる。かねる。はさまる。*耳
三つ。いくつかの
物を
くっつける
さま。
手足で ふれる、さわる、ふむ
姿…ショウ・トウ[渉・踏・沓]
dhiep渉she わたる。かかわる。*川を
ひと足
ひと足
ふみしめて
進む
こと。また、先方に
関係するの
意と
なる。
t’ep踏ta ふむ。ふみつける。*「足 + 音符 沓」の 会意 兼 形声 モジ。ペタペタと
あしぶみを
する
こと。⇔tap(タップを 踏む)。
dep沓ta 流暢に しゃべり まくる。かさなる。重ねる。水が
後から
後から
わきあふれっる。<国>
履物の
くつ。*水が
ドブドブ
わき出る
さま。日本語の
文脈で
クツに
当てられた
のは、[踏]からの 連想(タップを ふむ ための クツ)に よる ものか。
つく、さす、はさむ 姿…ソウ[臿・挿・接・椄・妾]
ts’ap臿cha さす。つきさす
道具。*ウスの
中に
キネを
さしこむ
姿。⇔サフ[禁・障]・ ソフ[添]。
ts’ap挿cha さす。さしはさむ。*「手
+
音符 臿」の 会意
兼 形声 モジ。
tsiap接jie くっつく。まじわる。つぐ。うける。*日本漢字音は
シヨウ(セフ)。セツは
慣用音。相手と
クッツク
姿。サフ[禁・障]・ ソフ[添]。
ts’iap椄jie つぐ。つぎ木。*セツ[接]と 同音。クッツケル・サシコム 姿。⇔サフ[禁・障]・ ソフ[添]。
ts’iap妾qie めかけ。こしもと。わらわ。*もと、入れ墨を
した
女どれいの
こと。また、接待の
接と
同系で、身近に
接して
世話を
する
女、男と
交接する
女の
意。⇔シフ[強]・サフ[禁・障]・サブラフ[侍]・サブルコ(遊行女子)・ソフ[添]・アソブ(ア[矢] +ソフ[添]?)。
しふ、しばる、しぶる、しぼる 姿…シュウ・ジュウ・シツ[渋・汁・執・湿]
siap渋se しぶ。しぶい。しぶる。*水の
ため、足が
シビレ、うまく
進まず、停止する
さま。⇔シフ[強] (しいる。しびれる)・シブ[渋]・シバル[縛]・シブル[渋]。
tiep汁zhi しる。*圧力に
よって、物質から
しみ出る
液体。⇔シフ[強]・シバル[縛]・シボル[搾]。
tiep執zhi とる。とらえる。とらわれる。*座った
人の
両手に
手かせを
はめ、しっかりと
つかまえた
姿。⇔シフ[強]・シバル[縛]・シボル[搾]。
thiep湿shi しめる。うるおう。しめす。うるおす。*生糸を
やわらかく
する
ため、水中に
深く
沈める
姿。⇔シフ(しいる。しびれる)・シブ[渋]・シブル・シバル。
まとめに かえて
ここまで、かなりの
テマヒマを
かけて、日本語と
漢語の
t-n, s-p音に ついて 考え
て
きました。このへんで、日本語と
漢語の
t-n(もしくは s-p)音の 対応関係に つい
て、いちおう
まとめて
おきたい
ところ
ですが、なかなか
予定どおりには
まいり
ませ
ん。一方では、予想以上の
対応関係を
示すと
見られる
例も
あり、他方では、どこ
か
ら
基本義を
さぐれば
よいか、テガカリが
とらえ
にくい
例も
あります。まだまだ
テサグリの
状態が
つづいて
いますが、それでも
こんどの
作業の
結果、はじめて
みえてきた
ことが
いくつか
あります。
①
tn音の 日本語が、漢語に くらべて 異常に
すくない ことに 気づき、その 原因に ついて 考えた 結果、日本語では n-子音が 否定の 助動詞
「ヌ」に 当てられた
ため、混乱を
さける
ために
t-n 2音節の 動詞は
ゼロと なり、名詞も タナ・タニ・タネ・チナ・チニ・ツナ・ツネ・ツノ・トネ・トノ などに 限られたと 推論した。
②
漢語 デン「den田 ・電」「duen殿」や トン「duen屯・豚」などは、「デーンと ツキデル」「ドンと かまえる」姿と いう ことで、日本語音との
対応関係が
つかみ
やすい。タン「tan旦//ダンdan壇」などに ついては、なぜ tan, dan音 なのか、音形と 意味 (事物の姿)との 対応関係が つかみ にくい。ただ、日本語 タナや タニが t-n音語で、「ツキデル ナリモノ」の 姿だと 気づけば、漢語 タン[旦]、ダン[壇] などとの 対応関係も 見えて くる。
③
現代漢語の t-n音グループには
上古漢語
時代に
独立して
いたt-m音 グループが 合流して いる。両者を 区別して それぞれの 基本義を 設定する ことが 必用。t-m音 漢語の 基本義は、t-m音 日本語に きわめて
近いと みられる。
④
漢語の s-p音に ついては、現代漢語に
s-p タイプの 音節が 見えない ことは 別に しても、まともな s-p音が siap渋 1語だけ(あとは dep, tsiapなど)と いう 点から 見て、かなりの 少数派と 考え られる。その 基本義 設定に 当たっては、s-p音 日本語 サハ[沢]・サバ[鯖]・サハル[障]・サヒ[鋤]・サフ[禁・障]・サブ[渋・錆]・サブラフ[侍]・サブルコ(遊行女婦)・シバ[柴・数]・シバル[縛]・シフ(強いる。しびれる)・シホ[塩・潮]・シボル[絞・搾]・スバル[昴]・スフ[吸]・スブ[統]・セバシ[迫・狭]・ソバ[側]・ソフ[添]・ソホツ(涙や 水で ぬれる)なども 参考に なる はずだ。
つぎは t-n, s-p音の 英語
次回、ようやく 英語の t-n, s-p音を とりあげる はこびと なりました。
あらためて t-n音語、s-p音語と いっても、あまり ピンと こないかも しれませんが、ツナ(tuna. マグロ)・テント(tent)・トーン(tone. 音調)、セーフ(safe)・セーブ(save)・セブン(seven)・スプリング(spring)・スプレー(spray)・スピード(speed)などの 外来語が、日本語の 文脈の 中で 日常的に つかわれて います。
これらの
t-n音語、s-p音語の 音韻構造を 分析し、その 基
本義を 設定し、日本語・漢語との対応関係を
さぐる
なか
で、なにか
あらたな
発見が
ある
かも
しれません。楽しみ
に して います。
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