2015年11月3日火曜日

p-k音の 英語


英語と 日本語とは 言語の 系統が ちがう ので、音韻感覚も まったく 別の もの だろうと 考え やすい のですが、あらためて 調べて みると、案外 日本語と よく 似た 音感覚の 英語に 出あう ことが あります。 まずは、現代日本語の 文脈に とけこんで いる p-k 英語を ひろって、観察して みましょう。

 パクル 姿 bag, pack,box
   p-k 日本語 では、動詞 ハク[吐・掃・佩]・ハグ[] まわりに、ハカ[墓・量]・ハコ[] ・ハコブ[] などのpak- 単語家族が 組織されて いました。共通基本義は、パクパク・パクル姿。パクル ものが、ハカ[墓・量]・ハコ[]。さまざまな シナモノを ハコづめに すれば、効率 よく ハコブ[] ことが できる わけです。

おなじ ような 現象が 英語でも 見られます。Bag (フクロ) box (ハコ) つめこんで、一つの pack(包み)、package (荷物)として まとめ、クルマ (car) ハコビ (carry) やすく しました。まさに、パクパク・パクル姿です。

                                                                                                                                           

ヒク[] もの picker
 日本語の ヒクには、ヒク[] ヒク[] あります。コトバの 意味・用法から 考えて、おそらく まず ヒク[弾・pick] いう コトバが 生まれ、そこから やがて ヒク[引・pick up] 意味・用法が 派生したと 考えられます。日本語の 音韻組織原則では、動詞 ヒク 未然形 名詞形 ヒカ[氷鹿] (鹿の角。ツルハシ) いう ことに なりますが、英語でも 動詞pick 名詞形pickerpickする もの)と なって います。

 『古事記』神武東征の くだりで、神武天皇が「国つ神、名は ヰヒカ」と 出あいます。ヰヒカは、「尾 ある 人」(シッポが 生えて いる ) 書かれて いますが、じつは「毛皮の シリアテ」を 身に つけた 山男スタイルの 人物。さらに いいかえれば、水や 鉱物資源を 求めて 山野を かけめぐる 技術者と しての ヒク[] 人=picker」でした。

 ヒカは ピカピカ・ヒカル・ヒカリ などと 同源で あり、ヒゲ[]・ヒコ[日子] なども ヒカの 語尾母音 交替と 考えられます。『萬葉集』に、わかい 法師の 顔に 生えた ヒゲをクイ[] 見たてた (3846) ありますが、英語でもpike (ヤリ・とんがり山・尖峰)picket (棒杭) peak (山頂) などのp-k音語が あり、民族の ワクを こえた 基本義が 共通している よう です。Pike 日本ローマ字式に よむと、ピケ(=ヒゲ)と なります。

  ヰヒカの ばあいは、ヰ[井・well] + ヒカ[氷鹿・picker] 構造で、「井戸を ヒク 技術者」という ことに なります。この [井・well]は、水を はじめ。水銀・石油 などの 鉱物をヒキだすフキださせる ための 井戸 です。

 

ポカリ 開く 穴ボコ pocket
 日本語で、ホク・コトホグ など いい、また ホコ・ホコル などと いいます。日本列島で イネ農耕が ひろまった ころ、イネの ホを 口に フクんで 豊作を コトホグ [言祝・寿]ことを 職業と する 人たちが いて、ホカヒヒト[乞食人] 呼ばれて いました。この コトホグ[言祝・寿] 行為が 英語のbeg あり、ホカヒヒト[乞食人]beggar 当たると思われます。穂を 口に 含んだ ホカヒヒト[乞食人] 顔は ホクホク[穂來穂來]顔で あり、豊作を 確信して ホコらしい 姿 だったに ちがい ありません。

 当時 流行した 武器に、ホコと ヤリが ありました。モロハ[諸刃] 劔に 木の柄を つけた もの ですが、「柄木を 受ける フクロ[] ある もの」が ホコと 呼ばれたと されて います。「穴ボコ」など、「ポッカリ 開く フクロ」の 姿 です。

 英語pocket まさに この「ポカリ 開く 穴ボコ」の 姿 です。辞典にも、「pocket = small bag」と 解説して います。ついでにpock 項を しらべて みると、「膿疱。穴。くぼみ」と 解説。さらにpoke 項では、「①(指や 棒で)つつく。②ポケット」と 解説されて います。

 ここまで くると、beg, beggar 関連してpeck (クチバシで ツツク。ヘコます), pecker (クチバシ。キツツキ) 連想する など、p-k 英語の 組織原則が すこし 見えて きた感じが します。ヒカ (鹿の角。ツルハシ。Picker) ヒク(弾く。pick)。その あとに ポカリ 穴ボコが できる。そんな 姿 です。

 

p-k 語根と 派生語の 関係
  「断片的なp-k音語を、思いつきで 並べる だけ では、信頼 できない」、「もっと 客観的・合理的な 討議資料 ほしい」と いわれる かも しれません。そこで つぎの 資料を用意 しました。A.H.D.( アメリカの 遺産、英語辞典) フロク「インド・ヨーロッパ語根と その 派生語」の 中から、p-k 関連の 項目を ひろって 要約した もの です。IE語根・基本義・派生語の順 なって います(日本語訳 および *印 以下の コメントは 引用者の 責任)。ご教示を おまち します。

 

bak-( staff used for support つっかい棒)

bacteriaバクテリア。細菌。*顕微鏡で 見れば、棒切れの 姿に 見える。⇔ボウpungbang             

imbecile 精神薄弱者、バカもの。*精神面から 見て「ハガ[]れた」姿。バカに され やすい 人。「つっかい棒」が 必要な人。漢語「精神薄弱・白痴」のハク[薄・白] p-k音語で、「ハガ[]されて、薄く 白っぽく なった」姿。日本語の「バカ」も、動詞ハグ[] バク[] 同族語と 考えられる。s-r音語の シレゴト[痴言・痴事]・シレモノ[痴者] silly(低能の)に 通じる。

 

bhaghu-(arm,  bough)

bough 木の 枝。*とくに 大枝(main branch)を よぶ コトバ。本体 から ハガレ[剥]て、ワキ[] ワカレ出る 姿。

 

bhago-(beech treeブナの木)  (*ハガス・ハガレル 姿)

book  本。*むかし、紙が なかった 時代、ブナの 木の皮を ハガ[]して モジを 書いたから。

beech ブナの 木。*ハゲ茶色の 樹皮を もつ。ハガした 樹皮の 内側は 無地の ハク[]色。⇔ハク[白・薄・柏]。ハグ[剥]。

buckwheat  ソバ( )。*ソバの 実は 三角形で、ワキを ハギ[] とられた 姿。⇔ハク[白・薄・柏]。

 

bheug-(to bend曲げる) (ヘコム・ヘコマス 姿)

bog 湿地。*ヘコム 地形。

bow1  (船の)へさき。*波を乗りきる ため、先端部分を ハギとり、曲線形に する。

bow2 ひざ、腰を 曲げる。あいさつする。*ベコベコ、ヘコム 姿。マグ[曲・枉] bowは、語頭子音b, m 交替か?

bow3 弓。*矢をヒク[] 装置。フク[]部を ヘコめて 矢を ヒキしぼり、一気に ゆるめて 矢を 放つ。

 

pag-(to fastenしっかり 留める)  (ハギトル・ヒキシメル・ヒッツカム、*パクリ、クワエコム姿。

compact1 堅く締まった。*余計な 分が ハギとられ、引き締まった 姿。⇔バクbiuakfu

pay1 支払う。*所持金の 一部を ハギとって 支払う。

peace 平和。*トゲを ハギとり、安全さを ヒキトメル 姿。⇔ヘイbiangping

appease なだめる。

pacific 平和な。

pacify 静める。*波風 立てる 要素を ハギトリ、ヒキシメル 姿。

pact 約束。契約。*ハグ・カタメル・ヒキシメル姿。

pagan 異教徒。*異教に ヒカレ、ハギとられた 人々。  ⇔ハク[剥・迫]。

page1 ページ。*11枚 ハグ、ハグルもの。 ⇔ハク[剥]。

 

peig-(to cut切る, mark記す)  

file2  ヤスリ。*ハギとる・cutする道具。ことによって、カタチづくる。 

picture 絵。*ヒク(弾・引・pick)・ハク[]・ハグ[]・ヘグ(減・cut) などの 作業によって できる カタチ。

pigment 絵の具。*picture 仕上げる ための 道具。  
depict 描く。⇔ヘキpekpi(ハモノで 切り裂く)。ビョウmiogmiao

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